学んで時に之を習ふ、また説ばしからずや

やるとわかるけど、やはり学問てなぁ楽しいもんです。マス授業は下らないから全然出ないけど、経済思想史と社会2面白いわ〜。

公共哲学とは何か (ちくま新書)

公共哲学とは何か (ちくま新書)

これ社会2の教科書だったんですけど、相当面白い本ですよ。「公共性と自己」がテーマで、この前読んだジンメルの本と同じようなテーマですがずっと分かりやすい。もうこの10年くらいでしょうか。日本人から公が失われたと言われるようになって久しいですね。そんな現状に一石を投じるような本。国家や行政としての「公」、まったくプライベート(もしくは利己的?)な「私」とは独立して、「民としての公共」を提唱しています。
経済思想史も相当面白いネタがあったんだけど、明日1限からテストだしこんなことしてる場合じゃないんだよな・・・。

ウェーバーゾンバルトの、市場社会の起源をめぐる論争ってめちゃくちゃ面白いですね。ウェーバーは、勤勉で節倹、合理的なプロテスタントが、産業化を通して実物製品を増やす生産活動・もどづくりをしたことにより市場が形成されたと言っている。
対してゾンバルトは、ユダヤ人の、市場交換を通じた貨幣利得の重視による市場の形成を主張する。ユダヤ人の奢侈と贅沢が、市場に需要をもたらしたということである。

“勤勉な生産活動と営利目的の商業のいずれを持って市場社会の中核と見るか”は、経済思想史において常に現れてきた対立である。

・・・・と、このシケプリには書いてある。もう一つのシケプリにはあんまこういうこと書いてないけど、もしシケプリ作った奴が考えたんだったら天才だなコイツ・・・。とにかくめちゃくちゃ興味深いことです。最近のホリえもん叩きですが、あれも“営利目的のホリえもんは市場に悪影響を及ぼす”という、対立の一方からの見方に過ぎないわけです。なるほど〜。