遺伝カウンセル

今日は遺伝カウンセラーという職業の方の講演を聴きました。遺伝病に関わる病気について、患者の相談を受けたりする仕事。まったく聴いたことありませんでしたが、看護系の学生でも半分が名前を聞いたことがあるかないかという感じの、かなり新しいもののようです。親族に遺伝病患者がいたときに、胎児が遺伝病にかかる確率の話とかを、心のケアをしながら話すんでしょう。あとは患者本人が今後遺伝病が発症するんじゃないかとかの悩みを抱えているときの相談役。遺伝カウンセリングの概念ができたのは30年くらい前であり、今現在米国では2000人が遺伝カウンセラーとして従事、ニホンでは500人の臨床遺伝専門医が実施しているそうだ。日本でまったく認知されてないのは、米国と違って医師が兼任のような形で遺伝子カウンセリングをしているからだろう。非医師のカウンセラーは、今回の講師の方以外にはいないそうだ。仕事としては、心理カウンセラーの医療版であり、またインフォームドコンセントの問題を主に取り扱っているんだろう。医師による告知は時に無神経であり、事実を単に告げて患者の感情を考慮しなかったりする。講師の方は患者を診る傍ら、医師に対して何度も講演しているそうである。別に遺伝病に関わらず告知の問題は重要であって、医療カウンセラーのような仕事がまずあって、その中に遺伝カウンセラーがあるのかと思ったが、質問したところ医療カウンセラーというものはないそうで。医療全体での、患者に対するカウンセリングみたいなことを考えていったほうがいいんじゃないかなというのが感想。講師の人も別に遺伝病だけの話じゃないと考えているそうであった。